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問7 を用いて 高エネルギー散乱  に対する 位相のずれ  を、(a) ガウス型ポテンシャル による場合 および (b) 湯川ポテンシャル  による場合に求めよ。を増加さ せる(を固定して)とき、に対してが非常に速くゼロに近づく ことを確かめよ。ここではポテンシャルの「到達距離」であ る。 [に対する式は教科書(7.4.14)式

で与えられる。]


[解答] アイコナール近似  では、粒子の 衝突径数  は 角運動量 と 関係式

で結び付けられるので、波の位相のずれは衝突径数での 位相のずれを使って、

と表される。

a.
ガウス型ポテンシャルの場合

を得る。 ポテンシャルの到達距離をで定義すれば、のとき上式の指数関数の因子 によりは急激にゼロに近づく。

b.
湯川ポテンシャルの場合

を得る。ただし、ゼロ次の 変形ベッセル関数  の積分表示と漸近形

を用いた。変形ベッセル関数については、文献を参照せよ。 ポテンシャルの到達距離をで定義すれば、のとき 指数関数の因子 によりは急激にゼロに近づく。



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Iitaka Toshiaki
1996年07月27日 11時31分42秒