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物理学演習B(第17回) 1991年10月29日 (飯高) (5.1節:縮退のない場合の摂動論)

【1】 調和振動子(1次元)が摂動を受ける。bは 実定数である。

a.
基底状態のエネルギーのずれを有限な答えを与える最低次 まで計算せよ。
b.
この問題を厳密に解き(a.)で得た結果と比較せよ。 [証明せずに

を仮定してよい。]

【2】 2次元の等方的調和振動子を考える。このハミルトニアンは、

で与えられる。

a.
低い方から3番目までの状態のエネルギーはいくらか。縮退はあるか。
b.
次に摂動をかける。ここでは、は1より ずっと小さい無次元の実数である。低い方から3番目までのそれぞれの状態に対して、 ゼロ次のエネルギー固有ケットと対応する1次のエネルギー[すなわち、(a)で得た 無摂動のエネルギーに、1次のエネルギーのずれを加えたもの]を見いだせ。
c.
ハミルトニアンがの問題を厳密に解け。 これを(b)で得た無摂動の結果と比較せよ。

を用いてよい。]

【3】 基底状態に縮退のない一電子原子が、z-方向の一様な電場中に置かれている。 基底状態で誘起された電気双極子モーメントを表す近似的表式を、摂動の1次まで 計算した状態ベクトルに関するezの期待値から求めよ。同じ表式が2次まで計算した 基底状態のエネルギー変化からも得られることを 示せ。(注:は分極率を表す。)スピンは無視せよ。



Toshiaki Iitaka
1996年07月25日 (木) 20時44分21秒 JST