(1) 確率過程と を考える。 は区間で一様に分布している確率変数である。 X(t)とY(t)の相互共分散関数を求めよ。
(2) 一回の試行で成功する確率がpである試行をn回行ったとき、 成功の回数をとする。 となる確率は、
となることを示せ。
(3) 一次元酔歩問題を考える。原点から出発してコインを投げて 表が出れば右に一歩、裏が出れば左に一歩進む。n回コインを投げたとき 表が出た回数がkであれば裏はn-k回出たことになり、右に2k-n歩進んだ ことになる。n回コインを投げたとき右に歩進む確率は、 表が出る確率をpとすれば、
となることを示せ。
(4) ある事象が単位時間当り平均 の割合でランダムに 起こる。このとき、時間間隔 [0,t] の間にその事象が起こる回数を N(t) とする。 時間間隔 [0,t] をn個の小時間 に分割して、 次のことを仮定する。
[1] 一つの小時間の間に2回以上事象が起こる確率は、 無視出来る。
[2] 一つの小時間の間に事象が起きるかどうかは、 他の小時間の間に事象が起きたかどうかに無関係である。
このとき とすれば、(2)の問題の結果を 使える。 とすれば、 となる 確率は、ポアッソン分布
で与えられることを示せ。このような確率過程をポアッソン過程 と呼ぶ。
(5) ある窓口には、1時間に15人の割合で客が来る。ある1時間の うち最初の10分間に来た客が3人で、最後の15分間に来た客が2人 である確率を求めよ。
(6) 問題(3)で、 秒に一回コインを投げ、一回の歩幅をhとする。 時間tには、 回コインを投げたことになる。このとき、 右に移動した距離を とすれば、
となることを示せ。また、 の関係を 保って、 の連続極限を とれば、
となることをしめせ。このとき、X(t)の確率密度関数は、
となることをしめせ。