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問11  水素原子  の 基底状態  による 高速電子の弾性散乱   に対する 微分断面積 

で与えられることを示せ(電子の同一性の効果は無視せよ)。


[解答]水素原子()の基底状態による高速電子の弾性 散乱に対する微分 断面積は、教科書の式(7.12.15)でとして

で与えられるので、

を求めればよい。 この積分は、第5章問39の積分で

と置き換えてをかけたものであるから、

を得る。

弾性散乱の微分断面積は、大角散乱()では ラザフォード散乱   に近付き、小角散乱では急激にラザフォード散乱より小さくな る。 衝突径数の小さい入射電子は核のクーロン力を直接受け大角散乱されるのに対し、 衝突径数の大きい入射電子は原子の束縛電子に遮蔽されたポテンシャルによって 小角散乱されるからである。



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Iitaka Toshiaki
1996年07月27日 11時31分42秒