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物理学演習B(第13回) 1991年10月1日 (飯高・八柳) (調和振動子:JJ2.3節)

復習編(自信のあるものは、とばして良い)

問1  消滅演算子 生成演算子と呼ばれる無次元の演算子を定義する。

交換関係を求めよ。

問2 位置x,運動量p を生成消滅演算子を用いて表せ。

問3 ハミルトニアンH 数演算子 を用いて表せ。 また、Nがエルミート演算子であることを示せ。

問4 交換関係, を求めよ。

問5 演算子N の固有ケットを とするとき、

を証明せよ。

問6 規格化された固有ケットについて、

を証明せよ。

問7 級数展開を使って求めた が、

を満たすことを確かめよ。 一般に

と書けることを証明せよ。

中級編

問1 調和振動子のハイゼンベルク演算子,を次の3つの 方法で求めよ。 (1)のハイゼンベルク方程式を解く。 (2)生成消滅演算子のハイゼンベルク方程式を解く。 (3)ベーカー・ハウスドルフの補助定理を用いる。

問2 一次元の調和振動子を例として用い、ハイゼンベルグ表示と シュレーディンガー表示の差を説明せよ。特に(a)力学変数xおよび pが、(b)もっとも一般的な状態ベクトルが、この2つの表示のそ れぞれでどのように時間発展をするか議論せよ。

問3 再び1次元の調和振動子を考える。代数的にすなわち波動関 数を用いずに、次のことを実行せよ。

a.
<x> をできるだけ大きくするような、 の1次結合をつくれ。
b.
振動子が t=0 で、(a)で作られた状態にあるとする。 t>0 に対する状態ベクトルは、シュレーディンガー表示でどうなるか。 t>0 に対する時間の関数として、期待値 を (i)シュレーディンガー表示を用いて(ii)ハイゼンベルグ表示を 用いて計算せよ。
c.
どちらかの表示を用いて、 を時間の関数として計算せよ。

応用編

問1 中級編問3(a.)の状態ケットに対して

a.
 波動関数 の時間発展を求めよ。
b.
 粒子の存在確率の時間発展を図示する BASICプログラムを作成し実行せよ。

問2 ベーカー・ハウスドルフの定理を証明せよ。

問3 およびは通常の交換関係を 満足する2つの独立した調和振動子の消滅および生成演算子である。

とするとき

を証明せよ。これは、角運動量を表すための シュウィンガーの振動子モデル と呼ばれるものである。(JJ3.8節)



Toshiaki Iitaka
1996年07月25日 (木) 20時44分21秒 JST