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物理学演習B(第14回) 1991年10月8日 (飯高) (波動方程式:JJ2.4節)

初級編

問1 次のような形の1次元ポテンシャル

の中にある質量mの粒子を考える。  [a.] 基底状態のエネルギーはいくらか。  [b.] 基底状態での期待値はいくらか。

問2 球座標を用い、水素原子の基底状態と励起状態に対して、確率の流れ を求めよ。特にの状態では、が正か負かに応じて が増加または減少する方向を向き、回転する流れをつくることを 示せ。

中級編

問3 1次元空間()にある粒子が から導かれる一定の力を受けている。  [a.] エネルギースペクトルは連続か不連続か。 Eで指定されるエネルギー固有関数の近似的表式を書け。またその大よそを 図示せよ。  [b.] Vで置き換えたとき、どのような変更が必要となるかを簡潔に述 べよ。

問4 金属表面に外から強い電場を加えると、金属中の 電子は金属表面のポテンシャル障壁を透過して真空中に飛び出すことができるように なる。これが電場電子放出とよばれる現象で、仕事関数の測定に 利用される。 下の図では伝導電子のフェルミエネルギー、は仕事関数、 Fは電場の強さである。 速度で表面に向かってきた電子が、トンネル効果によって真空 中に 飛び出す確率を求めよ。実際の金属についての値を調べよ。

[参考書]「仕事関数」塚田著(物理学OnePoint21)、 「固体物理学入門」キッテル著



Toshiaki Iitaka
1996年07月25日 (木) 20時44分21秒 JST