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1991年6月25日 (飯高)
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(入門編:べき級数展開)
質量mの粒子がばね定数の
バネに束縛されているとき、以下の問に答えよ。
- 時間に依存しないShrödinger方程式を
位置座標表示の波動関数をもちいて書け。
- での波動関数の漸近形を求めよ。
- 無次元の変数
を使って、方程式をつぎの形に変形せよ。
- と置くと、に対する
微分方程式が
となることを示せ。ただし、N は規格化定数である。
- とおいて、係数が満たすべき漸化式が、
となることを示せ。
このとき、は、k
が偶数のときのみ零でない。
- k=0 のときの式(5) から、s= 0、
またはs=1 となることを示せ。
- が、けして0 にならないとすると、
となり、
となるので境界条件を満たさないことを示せ。
- したがって、境界条件を満たすためには、漸化式(5) において
となる偶数K が存在する必要がある。このことを用いて
(nは整数)
となることを証明せよ。また、エネルギ−固有値を求めよ。
- n=0,1,2 にたいする、
および
規格化されたエネルギ−固有関数 を求めよ。
(上級編:生成消滅演算子)
- 消滅演算子と 生成演算子と呼ばれる無次元の演算子を定義する。
交換関係を求めよ。
- 位置x,運動量p を生成消滅演算子を用いて表せ。
- ハミルトニアンH を 数演算子
を用いて表せ。
また、Nがエルミート演算子であることを示せ。
- 交換関係, を求めよ。
- 演算子N の固有ケットを
とするとき、
を証明せよ。
- 規格化された固有ケットについて、
を証明せよ。
- 級数展開を使って求めた が、
を満たすことを確かめよ。
- 一般に \
と書けることを証明せよ。
(応用編:行列要素)
- エルミ−ト関数を使った方法と、生成消滅演算子を使った方法の
両方で、つぎの行列要素を求めよ。
- 調和振動子の固有状態について、ビリアル定理
が成り立つことを示せ。
(数学編:エルミ−ト多項式)
- エルミ−ト多項式として、
で定義したものがよく使われる。
これが、微分方程式
の解になっていることを確かめよ。
- 式(21) より、 をn=0,1,2,3 について求めよ。
- エルミート多項式が、
の漸化式を満たすことを示せ。
- 漸化式(23)、(24)を満たせば、
は、微分方程式(22)を満たすことを証明せよ。
- エルミート多項式は、母関数
の展開係数 としても定義できる。
このように定義した が微分方程式(22)を満たすことを証明せよ。
- 式(25) より、 をn=0,1,2,3 について求めよ。
- 式(25)で定義したエルミート関数が、漸化式(23),
(24)を満たすこと、
したがって、微分方程式を(22)を満たすことを示せ。
- 母関数を用いてエルミ−ト関数の規格直交性
を証明せよ。
- 波動関数 の規格化定数N
を求めよ。
Toshiaki Iitaka
1996年07月25日 (木) 20時44分21秒 JST