時間依存斉次シュレーディンガー方程式に対する「蛙跳び法」
の発散条件は、 である[8]。
したがって、式(15) にしたがって計算しながら
を少しずつ大きくしてゆくと、
となったときに最大(最小)固有値に
対応する成分のみが発散するするので、
となって最大(最小)固有値、固有ベクトルが求まる。
また、式(15)のエルミート行列 の代わりにスペクトル変換を行った行列
を使えば、を中心とした区間
内の固有値が求められる。この方法の弱点は、求める区間幅
を
小さくしてゆくと
の最大値と1との差が
に比例して
小さくなり、発散が遅くなってしまうことである。
これを防ぐには、
の代わりに前項で解説した
グリーン関数の虚数部
を用いれば、区間幅 をいくら小さくしてもピークの高さは
一定である。